牛久の住宅／House Ushiku

所在地　：茨城県牛久市
主要用途：住宅
竣工　　：2006年12月
敷地面積：339.95�u
建築面積：148.73�u
延床面積：225.16�u
　　　　 （駐車場48.54�u）
規模　　：地上2階
構造　　：鉄骨（一部ＲＣ）
構造設計：鈴木啓／A.S.A
照明設計：内藤真理子／コモレビデザイン
施工　　：藪崎工務店 掲載誌 　：新建築住宅特集2007年7月号
　　　　　新建築住宅特集2007年8月号（近作訪問）
　　　　　iA　interior／ARCHITECTURE 1
写真　　：阿野　太一

郊外の比較的ゆったりとした住宅地に建つ夫婦と子供1人のための家。

敷地の広さには余裕があり、南側隣地には畑があります。住戸と屋内駐車スペースを切り離すことでその間にＬ字の庭をつくりだし、隣地の畑と半ば連続するような外部空間をもうけました。

住戸の１階は庭と一体になるようなＬＤＫ、２階には４つの部屋を配置しました。２階の部屋間の壁はガラスで囲われた４１０ｍｍ幅の空隙／「空壁」です。「空壁」は屋根と床を貫通しており、トップライトガラスがあるので外気や雨こそ遮りますが、空が拡大して建物に入り込んできます。１階ではこの「空壁」を通して空を望めるほか、２階の人の気配が伝わってきます。この「空壁」という壁でも吹抜けでもないような不思議な存在が、光の加減によってこの建築に平面的にも断面的にも様々な距離感生み出しています。

「空壁」の中を透過・反射した光が季節・時刻ごとに移ろいを見せ、天候によっても様々に情景を変えます。かと思えば、遊びまわる子供の姿、夕食の準備の風景などが「空壁」から垣間見えたり、思わぬところに庭の緑が映りこんだりします。「空壁」は機能上は単なる間仕切り壁ですが、そこに現れる光や映し出される生活が建物に魅惑的な風景を刻みます。