第2住光マンション/JUKO U facade renewal

所在地 :横浜市青葉区
主要用途:集合住宅(ファサード・共用部)
竣工  :2011年7月
規模  :地上3階 地下1階
照明設計:内藤真理子/コモレビデザイン
施工  :北芝建設
写真  :小長谷亘






マンションのファサードと共用廊下等の改修計画。

駅からは比較的近いが高速道路や大きな国道が付近にあるためどことなく人気の少なく、特に夜は少し歩きにくい雰囲気も感じる道路に面している建物。単なる定期改修の範囲を超えた提案を求められた。


重視したのは光の在り方。
新築とは異なり建物の形態で光の調整が不可能ではあったが、素材感や照明の配置を換えていくことで変換を計った。
単純に明るくすると雰囲気が良くなるという訳ではなく、逆に闇が深まり明暗の差が一種の不安さを生む。そこでまずは常に形状的に凹んだところ、奥に照明を配置し直すこととした。例えば道路からみれば建物下の駐車場の奥やエントランス。共用廊下は全体的に照らしつつも、一番暗くなりやすい天井と壁のコーナー部にと。
道路側ファサードは窓が小さく、そのままでは夜に大きな暗い壁が浮き上がってしまうので、外壁面から少し浮かすようにして、ほのかに光る低電力のLEDランプをライン上の散在させた。外壁面はあらたに煉瓦タイルを貼り、少し目地を荒らすことで凹凸の質感を加え光をとらえやすくしている。

今回の改修に伴い、古くなった金物なども予算の許される限り変更している。大きな道路側外壁面の換気口をオリジナルの金物に。共用廊下面のごく一般的な窓格子を、白く塗装した少し目の細かいエキスパンドメタルに。各室の番号札をインターホンの大きさに合わせてつけ直したり。ポストの並びを変えたり。
1つ1つは細かいが、こういった手数の多さも改修では生きてくる。

外壁面については光が当たりやすい面には光触媒の白い塗料、そうでない面は少し建物の陰影を深める意味も兼ね少しグレーを加えた撥水性の塗料を塗っている。煉瓦タイルを貼った道路側外壁については、あらたに足した照明配線の隠蔽も兼ね外張り断熱を施している。

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