今回改修をしていないエリアには洋風の箇所も和風の箇所もある。
ルーバーは寸法やピッチを変えることでどちらの表現にもなりえる要素でもあるため、
今後の別エリアの改装についても有効に働くのではないかと考えている。。
ルーバー部の照明については、あえてルーバーに直に照明をあてることを避けた。
ルーバーの間からスポットライトで床面や家具や人を照らし、そこから反射した淡い光がルーバーを照らす。
単に照らしただけでは素材の表情は単調になってしまうが、一旦空間やアクティビティに光を預けることで生きた照明となる。
スポット照明の他には、上部にも淡く光の漏れる家具的なスタンドなどを配置し、ルーバーの表情に奥行を与えた。
中庭プールに設置した水中照明から水面を通して漏れた光が、ルーバーを淡い青色に染めたりもする。
ホテルに訪れる人にはリピーターも多い。
そのため、このホテルを長年見守ってきた中央廊下のシャンデリアを、再配置しながら『記憶』として残すこととした。